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リサイクルビジネスもイノベーションを語ろう(5)

収運業者版UBERが生み出すプラットフォーム・・・静脈ロジの最適化を促すテクノロジー

環境新聞 7月27日版

 米国の廃棄物処理市場は、ウェイスト・マネジメント社とリパブリック・サーヴィス社による実質的な2社寡占状況にある。そんな中、ルビコン・グローバル社というベンチャー企業が急速に存在感を高めつつ、零細収集運搬業者等のネットワーク化を進めている。同社は、公共を含む収集運搬業務の発注を請け負うオークションサイトを構築して、排出者側情報を集約した上で、排出から回収までの流れをモニタリングしている。言わば収運業者版UBERである。結果、不必要な回収機会を削減しつつ、循環資源とリサイクラーのマッチングにより処分される廃棄物の削減にも貢献している。

 こうしたベンチャーが生まれるダイナミズムは米国特有にも見えるが、本当にそうだろうか。本稿では、静脈ロジスティクスの最適化や再資源化率向上等に資するマッチングをテーマに、我が国での実現可能性について検証する。

 廃棄物処理法は、「収集運搬の委託は収集運搬業の許可を持つものと、中間処理または最終処分の委託は処分業の許可を持つものと、それぞれ2者間で契約する」と定めている。現場実態としては、収運業者か処分業者のいずれかが営業窓口となり、信頼できる業者との連携により排出者に提案している。例えば処分業者が、自社車両を含め排出者周辺で活動する収運事業者を全てリスト化した上で、全事業者と同時に電子契約を締結するサービスを提供すれば、どの収運業者を派遣しても法的な問題は生じない。排出者側の意向を踏まえた非定期の収集依頼に、アドホック且つ最短で、最も効率の良い回収ルート提案を行うことが出来る。排出者による現地確認は、実際に取引が発生した会社のみを対象に行えば良い。

 勿論、処分業を営んでいない別の事業主体が、収運業者と処分業者をネットワーク化して排出者に同じサービスの提案をすることも出来る。既存業態では廃棄物管理業者に近いが、決定的な違いは排出者側が選ぶ業者の管理をするか、自ら業者のプールを作り出すか、にある。

 現状として、排出者は過去の経緯に基づく情報から取引先リストを作成して、見直しをかけることもなく、収運業者や処分業者を選定するケースが多い。競争環境の欠如は業界全体の課題であり、収運業者や処分業者の側が優良業者選定のイニシアティブを取り戻すことが絶対的に必要となっている。だからこそ、業界側で信頼性のある事業者ネットワークを形成して、排出者側に提示することに必然性がある。

 業界側の排出者データベース保有は、マクロ的な収集運搬コストの低減、資源化率向上、及び低炭素に資するマッチングを可能とする。排出者責任が問われることは今や常識だが、十分な情報を持たない側に責任を押し付けるシステムには実効性がない。情報プラットフォームを創り、担うのは本来、業界を担うプロの仕事である。

 シェアリングエコノミーの台頭は、リサイクラーにとっても他人ごとではない。新規テクノロジーへのアンテナを常時立て続けることが、業界が抱える課題解決を促すきっかけとなり得る。

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