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大草原のもぐもぐタイム

2018.03.27 

本ブログではもうお馴染みの全国菜の花サミットに参加してきました。今年の開催地は熊本県南阿蘇村、震災の傷跡がまだ生々しい被災地ですが、2013年には世界農業遺産(Globally Important Agricultural Heritage Systems)にも認定されています。認定対象は「阿蘇の草原の維持と持続的農業」、この時期は一見禿げ山のようにも見えますが阿蘇は雄大な草原の山なのです。

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今回のサミットでもたくさんの出会いに恵まれましたが、一番心に残ったのが阿蘇めぐり牧場代表橋本龍生氏のご発表とその活動でした。南阿蘇はジャージー種と呼ばれる乳牛の産地であり、乳質が濃厚なジャージー牛乳が名産の一つになっています。だからこそ、残念なことに、新たに生まれた子牛がオスであった時には、そのまま殺処分されてしまうとのこと。ジャージー種のオスは肥育しても、エサの量と手間に応じた肉の量が少なく、いわゆる歩留まりが低いからだそうです。

この状況を知ってショックを受けた橋本氏は、「せっかく生まれてきたオス牛達にも、この世に生まれてきた意味があるはず」と考えて、オス牛を肥育するための牧場をスタートしました。そもそも草原の山というのは、牛が草を食べたり、野焼きをしたりしなければ、根が生える木が育って森林になってしまうそうです。山を駆け回って大量の草を食べる牛の頭数が増えれば、阿蘇の原風景を守ることも出来ます。

サミット二日目のエクスカーションでは、山を守る準備をしている子牛たちにも会いにいくことが出来ました。初夏には始まる本格的な放牧に向けて、今はまだ囲われた柵と小屋の中で毎日のご飯を食べています。この日は大量のほうれん草が与えられており、視察者からは「今は高すぎて私たちだって我慢しているのに」との溜息が。。。(笑)

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この子達が牧場でしっかりした体を作ってから、本格的な大草原のもぐもぐタイムが始まります。肥育期間は36か月、その間南阿蘇の雄大な自然に抱かれて走り回りながらお腹一杯草を食べ続けることで、世界農業遺産にも認定された自然と景観を守り、美味しいお肉になって人間に命をつないてくれることになります。(交流会で食べたお肉は本当に美味しかった!油の美味しさではなく、赤肉本来の美味しさです。)

橋本氏も含め、自然や動物達の力も借りて大切な故郷や豊かな暮らしを守る人達の活動は、疲弊した地域を沢山抱えるこの国の希望です。都会育ちの私ですが、いつかは都会を離れて本当に人間らしい暮らしをしたいなぁ、と感じる菜の花サミットになりました。(T)

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